革靴の鏡面磨き(ハイシャイン)がうまくいかなかったときの対処法は、失敗の原因に応じて異なります。
以下に鏡面磨きでよくある失敗とその対処法を詳しく説明します。
目次
曇りやムラができた場合
鏡面磨きがムラになったり、曇りができたりする原因は、ワックスの量が多すぎたり、水分が不適切だったりすることが多いです。
対処法
- ワックスを取り除く: 鏡面磨きの部分に付着した余分なワックスを取り除くために、湿らせた布やミストスプレーを使い、優しく拭き取ります。このとき、強く擦らないように注意してください。
- 再度磨きをかける: ワックスを取り除いた後、再度少量のワックスを取り、同じ箇所を少しずつ磨いていきます。適度な水分を使用し、円を描くように優しく磨きます。
- 適切な水分量を調整: 水分が多すぎると曇りやムラが発生しやすいため、使う水の量を調整しながら磨いてください。水滴が大きすぎる場合は、布に染み込ませてから使用すると良いです。
ワックスが白く浮き上がってしまった場合
ワックスが白く浮いてしまうのは、温度や湿度が原因でワックスが固まりきれなかったり、乾燥が不十分だったりすることがあります。
対処法
- ホットエアを使う: ドライヤーやヒーターで軽く温めると、ワックスが溶けて再び表面に馴染むことがあります。ただし、温めすぎるとワックスが溶け過ぎてしまうので、温度には注意が必要です。
- 薄く重ねる: 白く浮き上がったワックスを取り除いた後、薄くワックスを重ね塗りし、少しずつ磨きます。これにより、均一な仕上がりを目指します。
仕上げがくすんでしまった場合
鏡面磨きの最後の仕上げがくすんで見えるのは、ワックスの量が多すぎたり、磨きが不十分だったりすることが原因です。
対処法
- 再度磨きを行う: 軽くワックスを重ね、湿らせた布やバフクロスで優しく円を描くように磨きます。あまり力を入れず、少量の水分を加えることで、光沢が増していくことが期待できます。
- 磨きの工程を見直す: くすみがひどい場合は、最初からやり直すのも一つの手です。古いワックスをリムーバーで取り除き、再度少量ずつワックスを重ね磨きし、適度な水分を使って鏡面仕上げを行います。
磨きすぎてワックスが剥げてしまった場合
磨きを続けていると、摩擦でワックスが剥がれてしまうことがあります。
対処法
- ワックスを再度塗り重ねる: 剥げた部分に新たにワックスを少量塗り、乾かしてから磨きをかけます。少しずつ丁寧に行い、再び鏡面になるまで磨き続けます。
- 適切な力加減を意識: ワックスが剥げないよう、次回以降は力を入れ過ぎず、優しく磨くように心がけます。
革の表面が荒れてしまった場合
過度な磨きや、使用する道具が粗すぎた場合、革自体が傷ついてしまうことがあります。
対処法
- 革の保湿ケア: 革が荒れてしまった場合、まずは革用のクリームやコンディショナーで保湿を行います。これにより、革の柔軟性を取り戻し、傷が目立たなくなることがあります。
- 再度のワックスと磨き: 保湿ケア後、薄くワックスを塗り重ねて再度鏡面磨きを試みます。
全体的にやり直したい場合

どうしても仕上がりに納得がいかない場合は、最初からやり直すことを考慮しましょう。
対処法
- リムーバーの使用: 革靴専用のクリーナーやリムーバーを使って、鏡面磨きを一度リセットします。その後、基本から再度磨きをかけます。
- 段階的な仕上げ: やり直す際は、ワックスを少量ずつ塗り重ね、時間をかけて少しずつ磨き上げることが重要です。これにより、均一な鏡面が実現します。
失敗を恐れず、何度かトライすることで磨きの技術が向上し、理想的な鏡面仕上げができるようになります。
以上、革靴の鏡面磨きに失敗したときの対処法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。