革靴の表面が剥がれてしまう原因は、摩擦、経年劣化、過度の乾燥や湿気、誤った手入れ方法などがあります。
剥がれた部分をそのまま放置すると、革靴全体の外観が損なわれるだけでなく、ダメージが進行し修復が難しくなります。
革靴の表面の剥がれを修理するための方法について、以下で詳しく説明します。
目次
革靴の表面剥がれの原因
革靴の表面が剥がれる原因にはいくつかの要因があります。
- 摩擦や外部のダメージ: ぶつけたり、こすったりした際に表面が傷つき、剥がれが生じることがあります。
- 乾燥によるひび割れ: 革靴が適切に保湿されていないと、乾燥によってひび割れや剥がれが発生します。
- 湿気や水による劣化: 革は湿気に弱く、水に濡れると硬化したり表面が剥がれやすくなります。
- 経年劣化: 革は時間が経つと劣化しやすく、特に適切なメンテナンスをしていない場合、剥がれが進行します。
革靴の表面剥がれの修理方法
革靴の表面の剥がれは、程度によって修理方法が異なります。
小さな剥がれから大きなダメージまで、適切な方法を選んで修理しましょう。
軽度の剥がれの修理
軽い擦り傷や小さな剥がれは、自宅で比較的簡単に修理することができます。
クリームやワックスを使用する
- 革靴専用の靴クリームやワックスを使って、表面の剥がれた部分を埋めることができます。靴クリームは色付きのものを選ぶと、色ムラを整えることができます。少量のクリームを柔らかい布に取り、剥がれた部分に塗り込むようにします。
- クリームを均等に伸ばす: クリームが剥がれた部分にしっかりと浸透するように、円を描くように優しく磨きます。
- 乾燥させて仕上げる: クリームが乾燥するまで時間を置き、その後柔らかい布で軽く磨いてツヤを出します。
色付きの革補修ペン
- 市販の色付き革補修ペンを使用して、剥がれた部分を補色します。靴の色に近いものを選び、剥がれた部分に慎重に塗布します。
- ペンを使った後は、クリームやワックスで仕上げてツヤを整えると、目立たなくなります。
中度の剥がれの修理
剥がれの範囲が広くなると、少し手間がかかりますが、次の方法で修復できます。
レザーフィラーの使用
- レザーフィラー(革用の補修剤)を使用することで、剥がれた部分の凹凸を埋めることができます。レザーフィラーは液体状で、表面に塗り重ねることで剥がれた部分を滑らかにします。
- 塗り方: 剥がれた部分にレザーフィラーを少量塗り、薄く伸ばします。必要に応じて、複数回に分けて塗り重ねるとより自然な仕上がりになります。
- 乾燥と研磨: 完全に乾燥させた後、細かい紙やすりを使って表面を滑らかにします。その後、靴クリームやワックスで仕上げます。
レザーグルー(革用接着剤)を使用する
- 剥がれた革の部分がまだくっついている場合、レザーグルーを使って剥がれた部分を接着できます。
- 使い方: 剥がれた部分に少量の接着剤を塗り、丁寧に押さえて乾燥させます。接着後、圧力をかけるために数時間ほど重りを乗せるか、専用のクランプを使って固定します。
- 乾燥後のケア: 乾燥後はクリームやワックスを使用して仕上げます。
重度の剥がれの修理
革の大部分が剥がれたり、深刻な傷がある場合は、専門の靴修理店に相談することをお勧めします。
プロの技術者は、革の張り替えや専門的な補修作業を行うことができるため、革靴を元の美しい状態に戻すことが可能です。
- 靴の革張り替え: 重度のダメージの場合、プロの技術者が部分的に革を張り替えたり、傷ついた部分に新しい革を貼り付ける修理を行います。
- プロの色合わせ技術: 靴の色合いが複雑な場合でも、プロは適切な色を調整し、目立たないように修復できます。
革靴の剥がれ防止のためのケア

剥がれを防ぐために、日常的なケアが重要です。
以下の方法を実践して、革靴の状態を長く保ちましょう。
- 定期的な保湿: 革専用の保湿クリームやミンクオイルを使って、革を乾燥から守り、柔軟性を保ちます。特に、雨や水に濡れた後はすぐに乾燥させ、保湿ケアを行いましょう。
- 靴のローテーション: 同じ靴を毎日履くのではなく、複数の靴をローテーションさせることで、革が休む時間を作り、長持ちさせることができます。
- シューキーパーの使用: 革靴が形崩れしないよう、シューキーパーを使用することで、靴内部の湿気を吸収し、革の状態を保つことができます。
このように、革靴の剥がれた部分は適切な対処法を行うことで修復できますが、定期的なメンテナンスを心がけることで、剥がれを未然に防ぐことも可能です。
靴の状態をこまめにチェックし、少しでも剥がれや傷を見つけたら早めに修理を行うことが、革靴を長持ちさせるポイントです。
以上、革靴表面の剥がれの対処法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。