革靴の防水スプレーは、雨や水から靴を守り、汚れやシミが付きにくくするための重要なアイテムです。
正しい使い方をすることで、革の質感や見た目を損なわずに保護でき、靴の寿命を延ばすことができます。
ここでは、革靴に防水スプレーを使う際の手順やポイントについて詳しく説明します。
防水スプレーの選び方
防水スプレーには、革専用のものや、スエードやヌバック、キャンバスなど様々な素材に対応するものがあります。
革靴には、革専用または「全素材対応」と明記されたスプレーを選ぶことが重要です。
革専用のスプレーは、革を乾燥させずに保湿しつつ、撥水効果を発揮するように設計されています。
防水スプレーを使用する前の準備

靴の表面をきれいにする
スプレーをかける前に、靴の表面をきれいにすることが大切です。
汚れやほこりがついたままスプレーをかけると、汚れが固着してしまい、かえって靴を傷める原因となります。
- 乾いた布で拭き取る: 軽い汚れは、柔らかい乾いた布で優しく拭き取ります。
- ブラッシング: ブラシを使って表面のほこりや汚れを落とします。スムースレザーの場合は柔らかい馬毛のブラシを、スエードやヌバックの場合は専用のブラシを使うと良いでしょう。
- シミや汚れの除去: シミや頑固な汚れがある場合は、専用のクリーナーやクリームでしっかり落としておきます。汚れを落とした後は、靴が完全に乾燥するまで待ちます。
通気の良い場所で作業をする
防水スプレーは化学成分を含んでいるため、換気の良い場所で作業することが大切です。
屋外で作業するか、窓を開けて通気を確保しながら行いましょう。
防水スプレーの使い方
スプレーをかける距離
スプレーを近すぎると、ムラになったり、革が必要以上に濡れてしまうことがあります。
適切な距離は、靴から20〜30cm程度です。一定の距離を保ちながら、靴全体に均等にスプレーをかけます。
スプレーのかけ方
スプレーは靴全体に均一にかけることが重要です。部分的に集中してかけると、ムラができやすくなります。
以下の手順に従って行います:
- まず軽く全体に一度かける: 靴の表面に軽くスプレーをかけ、あまり濡れすぎないように注意します。先に薄く1回スプレーすることで、革が吸収しやすい状態を作ります。
- 数分乾かす: 最初にスプレーをかけた後、数分ほど乾かします。この間にスプレーの成分が革に浸透し、さらに撥水効果を高める準備が整います。
- 2回目のスプレーをかける: 再び、同じ距離から全体にスプレーをかけます。かけすぎないように注意し、薄く均一にかけましょう。特に雨が直接かかることの多いつま先やかかと部分には、重点的にスプレーをかけると良いです。
乾燥させる
スプレーをかけ終わった後、靴を完全に乾燥させます。
乾燥には、少なくとも30分から1時間はかかることが多いです。
靴の乾燥中は、直射日光やヒーターなどの強い熱源を避け、風通しの良い場所で自然乾燥させます。
防水スプレーの頻度
防水スプレーの効果は永久的ではなく、時間が経つと効果が薄れてきます。
防水効果を保つためには、定期的にスプレーをかけ直すことが必要です。靴の使用頻度や環境によりますが、1〜2ヶ月に一度程度の頻度でスプレーをかけ直すと効果的です。
特に雨の日が続く季節には、頻度を上げるのが良いでしょう。
防水スプレーの注意点
- 過剰にスプレーしない: スプレーをかけすぎると、革の呼吸を妨げたり、革が柔らかさを失うことがあります。軽く薄くかけることを心がけましょう。
- 色落ちテストを行う: 特に新しい靴や、初めて使うスプレーの場合、目立たない部分(靴の内側など)で色落ちや変色がないか確認することをお勧めします。テストを行うことで、安心して使用できます。
- 使用期限の確認: スプレーにも使用期限があります。古くなったスプレーは効果が落ちていたり、成分が変質している可能性があるため、定期的に新しいものを購入するようにしましょう。
防水スプレーの代替手段
防水スプレーを使う以外にも、革靴の防水性を高める方法があります。
- ミンクオイルやビーズワックス: ミンクオイルやビーズワックスは、革に潤いを与えながら防水性も高めるため、雨の日に備えたケアとして使用できます。ただし、ミンクオイルは革を柔らかくしすぎる可能性があるため、頻繁な使用は避けたほうが良いです。
革靴はデリケートな素材であるため、正しい防水ケアを行うことで、水や汚れから靴を守り、長持ちさせることができます。
防水スプレーを適切に使用し、定期的なメンテナンスを行うことで、靴の美しさと機能性を維持することができるでしょう。
以上、革靴の防水スプレーの使い方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。