革靴に塗られたワックスを落とす方法は、正しい手順を踏むことで、革の質感や状態を損なうことなく、きれいにすることが可能です。
ワックスを落とす必要があるのは、革靴の再磨きや革本来の風合いを取り戻すとき、新しいワックスやクリームを塗り直すためです。
ここでは、革靴のワックスを落とすための詳しい手順を解説します。
必要な道具を準備する
ワックスを落とすためには、以下の道具が必要です。
- 革靴用クリーナー(またはリムーバー)
- 柔らかい布(コットン素材が最適)
- 靴用ブラシ(豚毛や馬毛のブラシ)
- 新聞紙(作業場所の保護用)
- シューツリー(靴の形を保つため)
ブラッシングで表面のホコリや汚れを取り除く
ワックスを落とす前に、靴の表面に付着したホコリや汚れをしっかり落とします。
これを怠ると、ワックスを落とす際に汚れが擦り込まれてしまう可能性があるため、最初に馬毛や豚毛のブラシを使って丁寧にブラッシングします。
クリーナー(リムーバー)の使用
ワックスをしっかりと落とすために、革靴専用のクリーナーやリムーバーを使用します。
このクリーナーは、革の表面に付着した古いワックスやクリームを効果的に除去するために設計されています。
使い方は以下の通りです。
- 柔らかい布を使用
コットンや柔らかい布を用意し、そこにクリーナーを少量染み込ませます。過剰にクリーナーを使うと革が乾燥しすぎる可能性があるため、少量を薄く塗布するのがコツです。 - 円を描くように拭き取る
革の表面を円を描くようにして、優しくワックスを拭き取ります。古いワックスが少しずつ浮き出してくるので、布を頻繁に新しい部分に変えながら進めましょう。靴全体にまんべんなくクリーナーを行き渡らせることが重要です。 - 特に硬化した部分に注意
ワックスが古くなって硬化している部分は、少し強めにこすりながら、クリーナーを馴染ませることで除去できます。ただし、革自体を傷めないように優しく行いましょう。
乾かす

クリーナーでワックスを取り除いた後は、しばらく自然乾燥させます。
風通しの良い場所で乾かし、革が完全に乾燥するのを待ちます。
この段階で、革の表面はワックスやクリームが完全に落ち、革本来の素朴な質感が出てきます。
保湿ケア
クリーナーでワックスを落とすと、革の表面が若干乾燥した状態になります。
革は天然素材であり、適度な油分が必要なので、保湿を行います。
以下の手順で革をケアします。
- 革用クリームを塗布
乾いた後は、革用クリームや保湿剤を薄く塗布し、革に潤いを与えます。保湿クリームは、革に栄養を補給し柔らかさを保つために重要です。コットン布を使い、円を描くようにしてクリームを馴染ませていきます。 - 軽くブラッシング
クリームが乾いてから、ブラシを使って革を軽くブラッシングします。これにより、艶が戻り、靴の表面が滑らかになります。
再度ワックスを塗る場合
ワックスを完全に落とした後、再度ワックスを塗り直す場合は、以下の手順で新しいワックスを塗布します。
- 少量のワックスを使用
革に対して過剰なワックスは不要です。少量のワックスを指や柔らかい布に取り、靴の表面に薄く均等に塗り広げます。 - 艶を出すために磨く
ワックスが乾燥した後、柔らかい布やブラシで磨き上げることで、艶やかな仕上がりになります。ワックスは保護効果もあるため、必要に応じて薄く塗り重ねても構いませんが、過剰に塗ると逆効果なので注意しましょう。
定期的なメンテナンスのポイント
ワックスを塗りすぎたり、汚れが付着してしまうと、革の通気性が失われたり、光沢が鈍くなります。
そのため、定期的にワックスを落とし、革の状態を整えることが重要です。
また、靴を長持ちさせるためには、適度にクリームとワックスを使い分けながらケアを続けることが理想です。
まとめ

- 革靴用クリーナーを使用してワックスを除去
- クリーナーを少量ずつ塗布し、優しく拭き取る
- 乾燥後に保湿クリームで革をケア
- 必要に応じて再度ワックスを塗布し、艶を出す
これらの手順を正しく行えば、革靴をいつも美しい状態に保つことができます。
以上、革靴のワックスの落とし方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。