革靴に付いた泥汚れをきれいに落とすには、適切な手順と道具を使うことが大切です。
革はデリケートな素材であるため、誤った方法で泥汚れを落とそうとすると、傷つけたり色落ちしたりする可能性があります。
ここでは、革靴の泥汚れを安全かつ効果的に落とすためのステップを詳しく解説します。
泥汚れが乾くまで待つ
まず、革靴に泥がついた直後は、慌てて拭き取るのではなく、泥が完全に乾くのを待つことが重要です。
泥が乾く前に無理に拭き取ろうとすると、泥が革の繊維に入り込んでしまい、より落としにくくなる可能性があります。
- 乾燥させる際は、直射日光や高温を避け、風通しの良い日陰で自然に乾かしましょう。革は熱に弱いため、急速に乾燥させると硬化やひび割れの原因になります。
泥を優しくブラッシングで取り除く

泥が乾燥したら、柔らかいブラシを使って表面の泥をやさしく取り除きます。
このステップでは、泥が靴全体に広がらないように、力を入れずに表面だけを丁寧にブラッシングすることが大切です。
- 馬毛ブラシや柔らかいナイロンブラシが理想的です。硬いブラシを使うと、革に傷がつくことがありますので、ブラシ選びは慎重に行いましょう。
湿らせた布で表面を拭く
ブラッシングで取り除ききれなかった泥や汚れが残っている場合は、次に湿らせた柔らかい布で拭き取ります。
このとき、水は使いすぎないようにし、布が軽く湿る程度にしましょう。
- 使い方: 布を軽く水で湿らせ、絞って余分な水分を取り、泥のついた部分を優しく拭きます。革が水を吸いすぎないようにするため、あくまでも軽く表面を拭くようにしましょう。
- 注意点: 革は水分に弱いので、決して水に濡らしすぎないことが重要です。水分が革に浸透すると、シミやひび割れの原因になります。
革用クリーナーを使う(必要に応じて)
泥汚れが頑固で、水拭きだけでは完全に取れない場合、革靴専用のクリーナーを使用します。
革用クリーナーは、革に優しく汚れを落とすために作られており、一般的な洗剤とは異なります。
- 使用方法: 革用クリーナーを柔らかい布に少量取って、泥汚れが気になる部分に優しく円を描くようにして拭き取ります。この際、力を入れすぎず、汚れを浮かせるようにすることがポイントです。
- 仕上げ: 汚れが取れたら、別の乾いた柔らかい布で革靴の表面を拭き、クリーナーの残りや湿気を取り除きます。
乾燥させる
革靴の泥汚れを拭き取った後は、必ず靴を自然乾燥させましょう。
湿ったままの革は、カビの原因や劣化を引き起こす可能性があるため、しっかりと乾かすことが重要です。
- 乾燥方法: 靴の内部に新聞紙やタオルを詰めて湿気を吸い取らせ、風通しの良い日陰で自然乾燥させます。直射日光やヒーターの近くなど、高温の場所で乾かすと革が縮んだりひび割れたりする恐れがあるため、避けるようにしてください。
革靴に保湿クリームを塗る

泥汚れを落とした後は、革が乾燥している可能性があるため、革用の保湿クリームでケアを行います。
革は水分を取り除かれた後に乾燥しやすくなるため、クリームで潤いを与え、柔軟性と光沢を保ちます。
- クリームの使用方法: 柔らかい布にクリームを少量取って、靴全体に均一に塗り込みます。特に乾燥しやすい部分(つま先やかかとなど)は、入念に塗り込みましょう。塗布後は、少し時間をおいてクリームが革に浸透するのを待ち、その後余分なクリームを乾いた布で拭き取ります。
- 保湿の効果: クリームを使用することで、革の柔軟性が復活し、ひび割れを防ぐことができます。また、革靴特有の光沢も戻り、長持ちさせる効果があります。
防水スプレーで仕上げ
泥汚れを落とし、クリームで保湿を行った後は、防水スプレーで靴を保護しましょう。
防水スプレーを使用することで、再び泥や水分が革に染み込むのを防ぎ、次回からの汚れやすさが軽減されます。
- 使用方法: 靴から20〜30cm離れた位置からスプレーを均一に吹きかけます。スプレーをしすぎず、薄く全体にかけるようにし、乾燥させます。防水スプレーは乾燥するまで触らないようにしましょう。
- 防水の効果: 防水スプレーを定期的に使うことで、革靴の表面に保護膜が形成され、水や汚れがつきにくくなります。これにより、次に泥汚れがついても簡単に拭き取ることができ、革靴の寿命を延ばすことができます。
定期的なメンテナンスの重要性
革靴は、定期的に手入れを行うことで、泥汚れだけでなく、一般的な汚れや摩耗を防ぐことができます。
特に以下の点に注意して定期的にメンテナンスを行うことが、革靴を美しく保つ秘訣です。
- 日々のブラッシング: 靴を履いた後は、毎回軽くブラッシングしてほこりや汚れを取り除く習慣をつけましょう。
- クリームの定期使用: 1〜2ヶ月に1度は、革用クリームを使って靴に潤いを与え、柔軟性と光沢を保ちます。
- 防水スプレーの再塗布: 雨の日や湿気の多い時期には、定期的に防水スプレーを使用して、革靴を保護しましょう。
まとめ

革靴の泥汚れを安全かつ効果的に落とすためには、泥が乾いてからやさしくブラッシングし、湿った布や革用クリーナーで汚れを丁寧に落とすことが重要です。
その後、保湿クリームでケアし、防水スプレーで仕上げることで、革靴を美しく保ちつつ、再び汚れにくくすることができます。
適切な手入れを続けることで、革靴の美しさと耐久性を長く維持できます。
以上、革靴の泥汚れを落とす方法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。