革靴に靴クリームを塗っても色がうまく入らない場合、考えられる原因はいくつかあります。
革の状態やクリームの選び方、塗り方が影響している可能性があるため、それぞれの対策を詳しく説明します。
革の状態を確認する
まず、靴の革の状態をチェックしましょう。
靴クリームの色が入りにくい原因の多くは、革が乾燥していたり、汚れていたり、保護層が残っていることです。
革が乾燥している場合
革が乾燥していると、靴クリームがうまく吸収されません。
この場合、まず革に潤いを与える必要があります。
以下の手順を試してみてください。
- レザークリームやレザーオイルで保湿する:革に潤いを与え、柔らかさを取り戻します。レザークリームやレザーオイルを薄く均一に塗り、しばらく放置して浸透させます。その後、余分なクリームを布で拭き取りましょう。
- 時間をかけて段階的に保湿:乾燥がひどい場合、1回の保湿では不十分なことがあるので、数日に分けて保湿を繰り返します。
汚れが付着している場合

革の表面に汚れやホコリが付着していると、靴クリームの色が浸透しにくくなります。
この場合は、以下の対策を行います。
- ブラッシングしてホコリを取り除く:まず、馬毛ブラシで靴全体のホコリをしっかりと除去します。
- レザークリーナーで表面を拭く:革用のクリーナーを使って、靴の表面を拭き取ります。クリーナーがない場合は、水で濡らした布で軽く拭いても効果があります。
保護層や古いワックスが残っている場合
靴に古いワックスや防水スプレーの成分が残っていると、靴クリームの色が革に浸透しにくくなります。
この場合は、革をリセットする必要があります。
- クリーナーを使って革の表面をリセットする:革用のリムーバーまたはデリケートクリームを使用して、表面の古いワックスや汚れを除去します。これにより、革が本来の状態に戻り、靴クリームの吸収が良くなります。
靴クリームの選び方を見直す
靴クリームの種類や色が合っていないと、色がうまく入らない場合があります。
革靴に合ったクリームを使用する
靴クリームには乳化性クリームと油性クリームがあります。
それぞれの特徴に合わせて選ぶことが大切です。
- 乳化性クリーム:水分と油分がバランスよく含まれており、革に栄養を与えつつ保湿できます。普段のメンテナンスに適しています。
- 油性クリーム:油分が多く含まれており、保湿と保護を重視したい場合に使用します。革が乾燥している場合には、油性クリームが有効です。
靴の色に合った色付きクリームを選ぶ
靴の色に合わない靴クリームを使用すると、色がうまく入らないことがあります。
靴の色に近いか、少し濃い目の色を選ぶと、色が入りやすくなります。
色選びが難しい場合は、以下の方法を試してみましょう。
- 無色のクリームでベースを作る:無色のクリームで保湿を行った後に、色付きクリームを使用することで色が入りやすくなります。
- 少しずつ色を調整する:異なる色のクリームを混ぜて、自分の靴の色に近づけることも可能です。
靴クリームの塗り方を工夫する
塗り方にも工夫が必要です。
革靴にうまく色を入れるためには、以下のポイントに気をつけます。
少量を何度も重ねる
一度に大量のクリームを塗るのではなく、少量ずつ薄く重ね塗りをします。
これにより、ムラを防ぎ、色が均一に入りやすくなります。
熱を使って浸透させる
革靴を温めることで、クリームの浸透が良くなります。
ドライヤーを使って靴を軽く温めるか、クリームを塗った後に手で温めることで、革がクリームを吸収しやすくなります。
ただし、温めすぎには注意が必要です。
磨くことで色を馴染ませる
クリームを塗った後は、布で軽く磨いて色を革に馴染ませます。
磨き作業を繰り返すことで、色が徐々に定着し、艶も出ます。
その他の対策
上記の方法でも色が入らない場合は、さらに次の対策を検討してみましょう。
染料を使用する
クリームだけで色が入らない場合、革用の染料を使用するのも一つの方法です。
染料を使うと、革の色をより深く鮮やかに染めることができます。
ただし、染料は一度使うと戻せないため、慎重に色を選ぶ必要があります。
専門店に相談する
自分で解決できない場合は、靴のリペア専門店に相談するのも良い方法です。
プロの手によるメンテナンスやリカラー(色の再塗装)を依頼することで、靴の色が美しく蘇ります。
革靴にクリームの色が入らないと感じたときは、革の状態を整えたり、クリームの選び方や塗り方を見直すことで対策できます。
定期的なケアを行い、革靴の美しさを長持ちさせましょう。
以上、革靴に靴クリームの色が入らない時はどうすればいいのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。